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医療法人 共育会 病児保育室「あすなろ」

病児保育について、中里先生、上村先生にお話をうかがいました。

-病児保育事業について教えてください。


中里先生

病児保育事業には種類がいくつかあり、医療機関併設型、保育所併設型、乳児院併設型、単独型など、運営する施設によって分類されています。さいたま市では病児保育施設が8施設あり、そのうち3施設が保育所併設型で、5施設が医療機関併設型になります。
また、病気の初期から預かる場合と回復期から預かる場合の「病児保育」と「病後児保育」との分類もされています。

医療機関併設型は病気の初期から預かります。何かあったときにすぐに相談できる医師が近くにいることが強みです。保育所併設型は基本的に病後児保育としての対応となりますが、最近では、保育所併設型でも病気の初期から預かるところも増えてきました。

 

-利用方法や手続きなどを教えてください。

病児保育を利用する場合、事前登録が必要な施設もありますが、「あすなろ」では事前登録の必要はありません。また、施設によっては、医師からの”紹介状“が利用時毎に必要なところがあります。「あすなろ」では、受診した医師による診断名と処方された薬(お薬手帳)を確認させていただければ、紹介状は必要ありません。

対象年齢は生後6ヶ月~就学前のお子さんです。だいたい0~2歳のくらいの年齢のお子さんの利用が多いようです。さいたま市在住で、認可保育所に通っているお子さんと、ナーサリールームなどでさいたま市の保育料軽減事業の対象となっている施設に通っているお子さんが対象です。定員は4名ですが、当日に空きがある場合には、対象外のお子さんも受け入れています。

病児保育施設の利用料は各市町村で異なります。さいたま市では、対象のお子さんは1日2000円を市に直接納めて頂いています。非課税所帯など減免制度もありますので、市にご相談ください。「あすなろ」では、対象外のお子さんの場合は1日4000円をいただいております。

利用前日に、かかりつけの医師を受診していただき、電話での予約が一般的ですが、当日の受け入れも行っています。病気によっては隔離室でのお預かりが必要となりますので、まず医師を受診してもらい、病名が分かった上で、当日に空きがあれば受け入れるようにしています。
隔離室は1部屋しかありませんので、例えば、おたふくかぜのお子さんが利用している場合、水ぼうそうのお子さんをお預かりすることはできません。病気がうつらないようにするためです。

予約していても、「朝、良くなりましたので、保育園に行きます」というように、当日になってキャンセルされることもあります。その場合、費用は発生しません。病児保育は、全国的にもキャンセル率が高いと言われています。「あすなろ」では、キャンセルを問題視せず、予約できているという、保護者の方に安心感を与えられることも役割だと考えています。

お子さんを預かっている時に、もし緊急を要することが生じた場合には、保護者に連絡して対応をしています。病状が悪化しているような場合は、診察・検査を、ご相談の上で、行っています。結果によっては、入院施設へ紹介したり、かかりつけ医を早めに再受診するようにアドバイスしたりしています。

 
-病児保育の1日のスケジュールを教えてください。

施設により多少異なりますが、「あすなろ」では朝8時からお子さんを預かっています。お子さんを預かった後は、9時におやつの時間となり、その後は病状に合わせて保育看護を行っています。横になって安静を保ったり、静かな遊びをしたりします。


上村先生

昼食の時間は、保育所の連絡帳などを参考に各児にあった時間にしています。昼食後は、お昼寝をし、3時におやつの時間になります。ただ、おやつの時間になっても、寝ているお子さんはそのまま寝かせるようにしています。おやつ後は、再び自由時間となり、遊んだりしながら保護者のお迎えを待ちます。お迎えは6時までに来ていただくようにしています。

「あすなろ」を利用できる日は月曜日から金曜日で、土・日・祝日、年末年始、お盆期間中はお休みとなります。また、延長保育は行っていません。
 

 

 
-保護者からのお問い合わせはどういったものがありますか?

薬の飲ませ方、家での過ごし方など家庭での看護の仕方を尋ねる保護者が多く、相談に乗っています。また、食事のアドバイスをすることもあります。「あすなろ」ではお弁当を持ってきていただいていますが、食べる前に中身を確認し、症状に適さない物が入っている場合は、あらかじめ取り除いてからお出ししています。保護者の方にはお迎えの時に、お出ししなかった訳をお話させていただいています。水分についても、保護者としてはたくさん飲ませているつもりでも、実際はそれでも少ない場合がありますので、この体重ならこのくらいというように、具体的な量もアドバイスすることもあります。


保育を受ける子どもと先生その1

食事だけではなく、預かったお子さんを見ていると、順調に回復していっているものの、保護者には回復度合いが分からないときがあります。いつ治るのかと心配が続いたり、イライラされたりすることがあります。「あすなろ」で過ごしているときの様子をお話し、個々の病気の一般的な経過をお伝えすることで、安心して頂けるよう心がけています。

 

 
-病児保育室あすなろの特徴を教えてください。

「あすなろ」は、経験も豊富で、信頼できる保育士・看護師がお子さん方のお世話をしています。いつでも医師・看護師・保育士が協力して保育看護を行っています。また、勉強会なども定期的に行っています。「あすなろ」のスタッフは、看護師1名、保育士5名が主に対応しており、その他に施設長(看護師長)と医師が1名ずついますので、計8名です。


保育を受ける子どもと先生その2

病児保育は、保護者のための「就労支援」としての役割もありますが、私たちは、そう捉えるのではなく、「育児支援」として保護者やお子さんのお役に立ちたいと考えています。

お子さんが病気の時、ご家族が穏やかな気持ちで過ごせるよう、家庭での看護の仕方などをお話しさせていただいています。お子さんばかりでなく、お父様やお母様のお役に立ちたいと願っています。

 

基本情報


医療法人 共育会 病児保育室「あすなろ」

施設名:医療法人 共育会 病児保育室「あすなろ」
※中里小児科内

所在地:〒337-0051 埼玉県さいたま市見沼区東大宮6-22-6

電話番号:048-675-3265

FAX番号:048-675-3265