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乳児の生活上の留意点

赤ちゃんが健やかに生活するために

生まれたばかりの赤ちゃんの身体はとてもデリケートです。赤ちゃんが健やかに生活していくために、ご注意いただきたいことをお知らせします。

乳幼児突然死症候群(SIDS)から赤ちゃんを守るために

「それまで元気だった赤ちゃんが、事故や窒息ではなく睡眠中に突然死亡してしまう・・・」これが乳幼児突然死症候群(=SIDS(Sudden Infant Death Syndrome))という病気です。

日本では、およそ6,000人~7,000人に1人の赤ちゃんがこの病気で亡くなっていると推定されています。
生後2ヶ月から6ヶ月に多く、まれに1歳以上でも発症することがあります。

SIDSの原因は解明されていませんが、次の3つのポイントに注意することで、その発症の可能性を小さくできることがこれまでの研究で明らかになっています。

SIDSから赤ちゃんを守る3つのポイント

1 赤ちゃんを寝かせるときは、うつぶせ寝は避けましょう。
うつぶせ寝があおむけ寝に比べて、SIDSの発症率が高いという研究結果が出ています。
医学上の理由で必要なとき以外は、赤ちゃんの顔が見えるように、あおむけに寝かせるようにしましょう。

2 たばこはやめましょう。
両親が喫煙する場合、両親が喫煙しない場合よりSIDS発症率が高くなるというデータがあります。
妊婦自身が禁煙することはもちろん、妊婦や乳児の近くでの喫煙も避けるよう、身近な人の協力が必要です。

3 できるだけ母乳で育てましょう。
母乳で育てられている乳児は、人工乳の乳児と比べSIDSの発症率が低いと言われています。
人工乳がSIDSを引き起こすわけではありませんが、できるだけ母乳で育てるようにしましょう。

乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)を知っていますか。

1 乳幼児揺さぶられ症候群とは

赤ちゃんは激しく揺さぶられると、首の筋肉が未発達なために脳が衝撃を受けやすく、脳の損傷による重大な障害(※1)を負うことや、場合によっては命を落とすことがあります。
これを「乳幼児揺さぶられ症候群(Shaken Baby Syndrome)といいます。
※1 赤ちゃんの頭の中はとても脆いので、激しく揺さぶると重大な障害が残る可能性があります。
例えば…言語障害、 学習障害、 歩行困難、 失明

2 乳幼児揺さぶられ症候群の症状

赤ちゃんが激しく揺さぶられると、脳細胞が破壊され、脳は低酸素状態となります。その結果、次のような症状が現れます。
・元気がなくなる ・機嫌が悪くなる ・嘔吐 ・けいれん
・意識障害(呼んでも応えない) ・昏睡(強く刺激しても目を覚まさない状態)
「激しく揺さぶられたのではないか」と思ったら、一刻も早く、赤ちゃんを病院に連れて行きましょう。

3 赤ちゃんの泣きの特徴

これまでの研究の中で、個人差はありますが、子育ての仕方によらず生後1~2か月に泣きのピークがあることがわかりました。
そのときの泣きは、何をやっても泣きやまないことが多いこともわかっています。
しかし、ピークが過ぎれば、泣きはだんだん収まってきます。

4 赤ちゃんの泣きの対処法

(1)まず、赤ちゃんが欲しがっていると思うものを確かめてみましょう。
例えば…ミルクをあげる、 おむつを替える、 暑がっていないか
(2)次に、赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいた時の状態を思い出させてあげましょう。
例えば…おくるみで包んであげる、 ビニールをクシャクシャした音をきかせる
心地よい振動で泣きやむこともあります。いろいろと試してみましょう!また、高熱が出ていたり、心配であれば医療機関を受診しましょう。
○それでも泣きやまない…
色々と試しても泣きやまない…。それでも問題ありません。そのときは、赤ちゃんを安全な場所に寝かせて、その場を離れましょう。そして自分がリラックスしましょう。少ししたら、戻って赤ちゃんの様子を確認しましょう。

5 乳幼児揺さぶられ症候群を防ぐために

乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)を防ぐために以下のことについて注意しましょう。

  • 無理に泣きやませようと激しく揺さぶらないでください!
  • 泣き声が周囲に聞こえないようにと赤ちゃんの口をふさがないでください!
  • 赤ちゃんの「泣きの特徴」と「激しく揺さぶってはいけないこと」を家族に知ってもらいましょう!
  • 泣かれてイライラするのはみんな一緒です。赤ちゃんのお世話をする全ての人に揺さぶりの危険性を知ってもらいましょう!
  • ご近所にも赤ちゃんの泣きの特徴を知ってもらいましょう!

関連リンク
詳しい内容について厚生労働省ホームページからDVDの視聴ができます。
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