妊娠の仕組み、不妊・不育症
「赤ちゃんがほしい。でも、できない・・・」というあなたへ
あなたが 「どうしてなかなか妊娠しないんだろう」「そろそろ、どこかの医院、病院にかかった方がいいのでは」と考えていたら、ぜひ読み進んで下さい。
私たちは不妊カップル?
「もう3ヶ月も避妊をしていないのに、なぜ妊娠しないのだろう」と思うカップルがいる一方で、「一緒に住むようになって、まだ2年だから」と思うカップルもあります。
ふつう、避妊をしないで1年間妊娠しないときは、そろそろ検査をはじめたほうがよいと思われます。 もし、女性の生理が1年に数回しか来ない時、セックスのうまくいかないカップルの時は、もう少し早く診察を受けたほうがよいかもしれません。
どこへ行けばいいのですか?
はじめて産婦人科にかかる時は、どこに行ったらよいかわからないと思います。残念ながら、すべてのカップルに向いた場所はありません。まず、近くの医院、病院にかかるのもよいでしょう。また、不妊カップルがたくさん通っている専門の施設もあります。通いやすさや、医院、病院の雰囲気など、人によって向き不向きもあります。
男性も産婦人科で検査を受けられますが、治療が必要なときは、泌尿器科にかかることをおすすめします。
どんな検査をするのですか?
女性では、子宮のかたちに問題はないか、卵管が通っているかなどを見るため、子宮卵管造影というレントゲン検査をします。また、排卵があるか明らかにするため、超音波検査や血液ホルモンの検査も行います。男性側では精液検査によって、精子が十分あるかどうかなどを調べます。これらの検査は、月経周期の時期によって、できるものとできないものがあるため、ふつう一度におこなうことは困難です。
なかなか妊娠しない時、女性と男性のどちらかに、または双方に原因があることがあります。したがって、カップル両者の検査をすることが必要です。また、卵管の検査など、設備を必要とする検査もありますから、かかった医院、病院でどのような検査ができるのか、聞いてみることも大切です。
どんな治療をするのですか?
不妊は、原因によって、治療が違います。また、原因がはっきりしないこともしばしばあります。通院して、卵巣を超音波で観察して、性交のタイミングをあわせるだけで、うまくいくカップルもあります。一方で、排卵誘発、人工授精、体外受精などの治療を必要とするカップルもあります。
治療の方針は、きちんとした検査の後で、はじめて決めることができます。担当の先生に、よくお話を聞いて、納得してから治療を受けるようにしましょう。きちんとした説明がない時は、あなたから聞いてみましょう。また、その医院、病院でどのような治療ができるのか、聞いてみることも大切です。より高度の治療が必要な場合は、きっと、転院すべき施設へ紹介していただけることと思います。
どのくらい通うのでしょう?
検査や治療の内容によっては、一回の月経周期の間に、何回も通院する必要がでてくることもあります。ですから、住所や職場の場所、交通機関や所要時間のことも考えて、通院する施設を決める必要があります。
健康保険は使えるのでしょうか?
令和4年4月から、不妊治療のうち人工授精等の「一般不妊治療」、体外受精・顕微授精等の「生殖補助医療」、不育症検査のうち先進医療として実施されている検査については、保険適用となりました。ただし、医院や病院によって、また治療内容によって、保険適用の有無や保険適用の範囲が異なる場合があります。検査費用や治療費用については、通われている医院や病院で確認する必要があります。
女性の年齢と妊娠は関係がありますか?
年齢を重ねると妊よう性(妊娠する力)が低下するといわれています。(日本生殖医学会ホームページより)また、20歳代の女性と比べ、35歳以降の女性の不育症の割合や流産率が2倍以上に高まるというデータもあります。
不育症とは、2回以上の早産、死産、あるいは、早期新生児死亡の既往がある場合のことです。子どもが欲しいと思って、なかなか妊娠しない、出産まで至らないと悩んでいる方は決して少なくありません。不安な方は、早めに医療機関に相談することが大切です。
表 日本の出産女性と不育症例の年齢分布及び年齢別流産率
| 母体年齢 | 日本(2008)1) (n=1,091,156) |
不育症(※) (n=2,361) |
BMJ誌による 流産率2) |
|---|---|---|---|
| ~19歳 | 1.4% | 0% | 13.3% |
| 20~24歳 | 11.4% | 1.1% | 11.1% |
| 25~29歳 | 29.1% | 14.4% | 11.9% |
| 30~34歳 | 37.1% | 33.8% | 15.0% |
| 35~39歳 | 18.4% | 36.5% | 24.6% |
| 40~44歳 | 2.5% | 13.3% | 51.0% |
| 45歳以上 | 0.06% | 0.9% | 93.4% |
1) 日本(2008)のデータは、出産年齢の分布を表しています。不育症のデータは症例登録時の年齢です。
2) BMJ 320:1708.2000のデータより引用
出典:反復・習慣流産(いわゆる「不育症」)の相談対応マニュアル(平成24年3月発行)
(平成23年厚生労働科学研究費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業))
※ 不育症の詳しい情報は、フイク-ラボ(厚生労働省研究班)のページをご覧ください。
治療をすれば必ず妊娠するのでしょうか?
残念ながら、すべての方が妊娠するわけではありません。妊娠する確率は、不妊の原因や年齢などによりさまざまですが、不妊検査をはじめたカップルすべてのうち、60%くらいです。
妊娠したらどうなるのですか?
妊娠したら、分娩のできる他の施設へ紹介する医院、妊婦健診のみを行い、分娩が近くなったら他へ紹介する医院、分娩まで自施設で行う病院など、施設の事情によりさまざまです。
分娩を他施設でされた時は、妊娠するまで通院された医院、病院へお知らせいただけると、きっと担当された先生ばかりでなく、他の多くの患者さんにとって大きな励ましになるでしょう。
もっとくわしく知りたいのですが
埼玉県不妊専門相談センタ-は、埼玉医科大学総合医療センタ-内にあり、不妊症や不育症に関する医学的・専門的な相談に専門医が面談形式でお答えします(問い合わせ先 Tel:049-228-3732 電話対応時間:月~金曜日 15時00分~16時00分(祝・休日、年末年始を除く))。
また、プレコンセプションケア相談センター埼玉ぷれたまでは妊娠・出産・不妊・不育症に関する電話相談として助産師がお話をお聞きします(Tel:048-799-3613 月・金曜日 10時~15時、第1~第4土曜日 11時~15時、16時~19時(祝・休日、年末年始を除く))。
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